風車監督官日報

風車を監督している

1月17日

1/17 3℃ 雨 2m/s,ENE

 

好きな画家の絵を書き写してみる。手を動かすことで新しくわかることがあると思ったからだが、思っていた以上に書き写すのは難しいし時間がかかる。でもわかることはあると思う。

ずっと裸足で板張りの床を歩いていたら、足の指が霜焼けになった。

1月16日

1/16 3℃ 雨 2m/ENE

 

旅行の誘いに乗って2日ほど船に乗っていた。船の上ではずっとついてくるカモメに餌やったり、上の方を飛ぶ鳶が風に流されて横スライドしていくのをずっと見たりしていた。追い風の中カモメが滞空するのを見るのは面白い。時々速度が落ちてくると人の頭を蹴って上昇する。餌はもうないと手をひらひらさせるとすっと遠くに行ってしまう。人間のことなど全く好きじゃないというのがわかる。ずっと見ていられる。

1月10日

晴れ 日中強風 風速6m/s,N

 

朝乗っていたバスが急停車し、前に投げ出されかけた。俺より後ろに乗っていた人は実際何人か転倒していた。俺がショックだったのは俺が転倒しそうになったとき、ふんばろうとして同じくよろけている前の人の服を掴もうとしたことだ。人間の判断力というのは咄嗟の時本当にあてにならないと思い知った。

OMORIをやったことによりゆらいだ水面などについて(ネタバレと言えなくもないネタバレ)

インディーズ制作のRPGゲーム「OMORI」

OMORI ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

をプレイした。

 眠る前に羞恥と罪悪感に苛まれる人はプレイすることを推奨する。(すこしホラーな描写があるけど)

まず自分の話をする。

 

小学校のたしか3年生の頃、冬に校庭が珍しく積雪して、日当たりの悪い北側が凍結して2週間ほど使用禁止になった。しかし誰かが入ったという話が先生に伝わり、ホームルームで議題となった。入っちゃいけない場所に入ったのが誰なのか知ってる人はいる? という担任の問いかけに、当時この担任に嫌われていた私は見直されたかったのかもしれない。ほんの数歩踏み込んでいた隣のクラスの同級生について報告した。私が見かけたのは、ほんの数歩入って雪を踏んでいる姿だけだ。そのくらいならみんなが入っていたからそいつだけが咎められるのは絶対におかしかった。けれど先生は1人見つかってもう犯人探しをやめたようだった。さらに何人かが、この同級生について別の悪事のことまで暴露し始めた。些細なことだし、おそらく事実じゃないこともまざっていた。同級生はいくつかについて否定したけど結局全てについて怒られ、数日後、なぜか告げ口した全員に謝罪して回っていた。なんでこいつは私になにかしたわけじゃないのに私に謝ってるんだろう?と思ったし、その謝ってる時の顔がずっと忘れられない。言わなきゃ良かった、余計なこと、と心底思った。自分が卑怯なことをしたと思ったし、とりあえず謝らせて目標達成にしようとする先生たちも意味わかんねえ、考えることを放棄してる、と思った。私が担任に好かれることも結局なかった。

 

こういうことについて、、まあもっと細かいことならもっといくつかあるが、、こういうことの記憶や、不意に現れた後悔と恥ずかしさは、ずっとまとわりつく。背後に張り付いて上から覗き込んできたり、合わせ鏡の奥の方に立っていたり、木漏れ日の影のもっとも暗いところにいたり、ドアの向こうにいる!という確信で立ちすくんだりというのは、誰もがある感覚だと思う(でないとやってけない)。誰でもある感覚なのだ、とプレイを通して確認できたのが、1番の収穫かもしれない。インディーズゲームとは思えないほどストーリーが長くて、作り込まれていて、結末への道のりが丁寧で分岐もたくさんある。それはこの物語が自分とのせめぎ合いだから。自分との葛藤なのだから、生まれ直すのに等しいのだから、その旅路は丁寧でなくてはいけない。

なにか大事なことを考えるのを避けてゲームや映画や漫画に没頭するうちに、忘れてしまったこともある。濁った水面と波打った水面の下は覗けない。でもやらなきゃいけないとだけはずっと思っていて、先延ばしにしていて、すればするほど刑期の伸びる孤独な罰だと信じ込んでいた。けれど、OMORIは大小あれど誰もが通る過程だと教えてくれた。覗き込もうとするたびに無意識に波立たせていた水面を、努力して澄ませて覗き込む必要のある人は私が思っているより多いらしいと知り、そのことだけでもこれから生きていけそうだ。

1月4日

1/4 晴れ 4℃ 6m/s,N

 

祝日が今日で終わりなので食事の作り置きをする。野菜と鶏肉を牛乳でスープにしたものと、ひき肉のトマトソース。あとはパンがあればいいので具の多い汁物は楽。風が強くて、買い物に行く時襟巻を忘れて凍えるかと思った。